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ウーゴ・カルデラノ
世界1・2・3位を連破し
ワールドカップ初制覇

2025年04月21日

ウーゴ・カルデラノ世界1・2・3位を連破しワールドカップ初制覇

ブラジル、南米史上初の卓球世界王者となったカルデラノ

驚異的なパフォーマンスと
強靭なメンタルで世界を魅了

ブラジルの至宝ウーゴ・カルデラノが衝撃の世界制覇を成し遂げた。4月14日〜20日に中国・マカオで開催された男女ワールドカップにおいて、カルデラノは準々決勝で張本智和(世界ランク3位/日本)、準決勝で王楚欽(世界ランク2位/中国)、そして決勝で林詩棟(世界ランク1位/中国)という名だたる強豪を次々となぎ倒し、チャンピオンに輝いたのだ。

2024年パリ五輪ではシングルス4位。銅メダル決定戦で地元フランスのF・ルブランに完敗し、その後失意の日々を過ごしたカルデラノだったが、見事にカムバックした。

前・中・後陣どこからでも火を噴いたカルデラノの豪打

今大会のカルデラノは持ち前のフィジカルを生かした中後陣でのパワフルなラリーだけでなく、前陣をキープしたまま両ハンドから鋭いカウンターを連発するというニュースタイルを披露。台上プレーにおいても、的確なストップや機を見ての強烈なチキータなどが冴え渡り、一度主導権を握ると決してそれを手放さない力強さが光った。

メンタル的にも、準々決勝の張本戦と決勝の林詩棟戦は第1ゲームを奪われてからの逆転勝ち。準決勝の王楚欽戦はゲームカウント1−3からの3ゲーム連取で、最終ゲームはジュースにもつれ込む死闘に勝利。これを完全アウェーの中国・マカオの地でやってのけたのだから、その尋常ならざるタフネスに感服するほかはない。

優勝決定の瞬間。達成感と嬉しさにあふれた表情が印象的
準決勝、王楚欽との死闘を制し、床に倒れ込んだカルデラノ

決して卓球が盛んとは言えないブラジルの地から突然変異的に現れたヒーローが、ついに世界の頂点に立った。南米初の卓球ワールドチャンピオン、ウーゴ・カルデラノの名は永遠に歴史に刻まれる。そして、これはもしかしたら、彼にとっての序章に過ぎないのかもしれない。1カ月後の世界選手権ドーハ大会を含め、今後のさらなる大活躍を期待せずにはいられない。

おめでとう、そして感動をありがとう、ウーゴ!

名だたる中国選手を抑えての優勝はまさに偉業だ

写真提供:ITTF