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あのカルデラノが使用する
『ジキル&ハイド C52.5』の試打レポート

2025年07月24日

あのカルデラノが使用する『ジキル&ハイド C52.5』の試打レポート

 2025年にワールドカップ優勝、世界選手権2位と大ブレイクを果たしたウーゴ・カルデラノ(ブラジル)。そのカルデラノの躍進を支えたラバーが、最新テクノロジーが搭載された微粘着テンションラバー『ジキル&ハイド C』シリーズだ。その中で、カルデラノ自身がバック面に使用している『ジキル&ハイド C52.5』について、試打者の感想を交えたレポートをお届けしよう。「使ってみたいけれど、自分に扱えるだろうか」と、迷っている人の背中を押すことになれば幸いだ(試打協力:東京ガス卓球部)

南米初のワールドカップチャンピオン、ウーゴ・カルデラノがバック面に使うラバーを国内の有力選手に打ってもらった

Tester’s Comments

※試打に使用したラケットは弾みの良いインナータイプの『36.5 ALXi』。もう片面には『ヴェガ ツアー』を貼った

宇波直毅選手(東京ガス)
「ラリーが得意な人におすすめ」
 打球感は硬めです。球離れは早いと感じました。よく弾むため、回転をかける前にボールが飛び出していくイメージもありましたが、フォアハンドのカウンターは非常に感触良く決まりました。自分から仕掛けるというより、相手に打たせてからラリーを回したり、カウンターを狙っていくタイプに向いていると思います。

内田柊平選手(東京ガス)
「対ループのカウンターが秀逸」
 打球感は硬めですが、程良い球持ちがあってコントロールがしやすかったです。微粘着の効果か、弾みが少し抑えられているような感覚があり、それによって相手のループドライブをカウンターで打った時の安定感が非常に良かったです。上級者がフォア面に使うことができるくらいのポテンシャルがあると思います。

堀千馬選手(東京ガス)
「コントロールに優れ安定感がある」
 打球感は硬くも柔らかくもなく、中間的に感じました。ちょうどよい球持ちと適度な弾みがあるので、ボールのコントロールが利きやすいですね。中でも台上のストップレシーブは非常に止まりやすいので、相手の先手攻撃を防いで自分から攻めたい人には向くと思います。安定感を重視する選手におすすめです。

楊奇真さん(卓球王国用具診断士)
「球持ちと回転のかかりが良い」
 打球感は少し硬めかと思います。球持ちが良くて回転のかかりも良いため、自分からループドライブをかけていくのも、相手のドライブをカウンターで打っていくのもやりやすかったです。台上のストップが止まりやすいのも好感触でした。中級者が粘着系のラバーを使う入り口として良いラバーですし、台上技術にこだわりを持つ上級者にもおすすめできると思います。

↑トップシートの表層部(トップレイヤー)は肉厚だが、それを支える粒はそれほど太くなく、粒間隔も詰まりすぎてはいない。これにより、強さと扱いやすさが同居した打球感が生まれている。スポンジ硬度は52.5度。軟らかいとは言えないが、程良いマイルドさがある

【まとめ】
フォア・バック両面で活躍する
シリーズ中で最も万能型の1枚

 打球感に関しては、硬めと評価する選手が多かったものの、扱いにくさを感じるほどの硬さではない。また、トップシートの微粘着性により、コントロールのしやすさと、台上のストップの泊まりやすさをメリットに挙げる選手が多く、思いのほか操作性が高いことが証明された。
 フォアハンドでの一発の威力や、中・後陣に下がってのパワードライブの引き合いなどでは、兄弟ラバーの『C55.0』『C57.5』にその優位性があるが、『C52.5』はフォアハンドでもバックハンドでも、よりオールラウンドに性能を発揮する万能タイプと言えるだろう。
 力強いラバーがほしいが、自分の技量を超えた高性能に振り回されたくはない、という選手にとって、『ジキル&ハイド C52.5』は、ベストアンサーになり得るラバーなのではないかと思う。

ジキル&ハイド C52.5

¥11,000(税抜¥10,000)
MAX,2.1mm
スポンジ硬度 52.5